インタビュー後記


いつかの日かのために(杉田篤史さんのインタビューを終えて)

ある日、杉田さんがフリースボールをPAJオフィスに買いに来てくれました。そのご縁でPA体験セミナーにも参加してくれました。その後、PAのことを大好きになってくれた杉田さんからご提案をいただき、PAとハモりのコラボを考えるミーティングが開かれ、私も同席しました。その席ではじめてお会いした杉田さんの楽しそうに話す様子をみて、杉田さんの物語を聞いてみたいと強く思ったのです。そしてまだどんな形になるかも決まっていなかったのですが、「Beingーあり方を探求するメディア」のインタビュー第一回目をお願いしました。


インタビューの時間の中で、杉田さんの話から私が「Being」を感じた部分は、「好きなことのちからを信じていること」です。歌うことが大好き、ハモることが大好きということが、杉田さんの声、表情、体から伝わってきました。なんて楽しそうにハモりについて語ってくれるのだろうと思う半面、私はそのちからをまだ体感できないでいます。ハモることで人とつながることは、実際にハモってみないとわからないのかもしれません。

ハモってみればいいのでしょうが、私は人前で歌うなんてとでもない(怖い)と思っているので、インタビュー前のコラボを思案するミーティングで「じゃあちょっとみんなで歌ってみましょう」というお誘いも頑なに拒否しながらミーティングの場に座っていました。

インタビューを終えて、私みたいな歌うことに苦手意識がある人こそハモってみたらいいのかもしれないと思うけれど、その垣根は実際にはとても高いのです。
「世の中にはいろいろな人がいる」「多様性」という言葉の中に、ハモることを拒否する人もいてもいいのかな。拒否していてもいつでもやってみたかったらやれるのが、いいのかな。そんなことを考えていました。でもこういうことは考えるのではなく、とにかくやってみたほうがいいよ、という人もいるかもしれません。私の辞書には、あまり「体を動かす」「身体性」という言葉は薄くしか載っていません。(これですら、自分のあり方をそう思い込んでいるだけかもしれない・・)

みんなで歌うことは楽しい、かもしれない。
でも今は動かない。
こんな自分でも持て余してしまう感情を引きずりながら、いつか優しい笑顔の杉田さんとハモってみたいかも・・と思いました。

(寺中有希 2017.11.11.)

杉田篤史さんのインタビューはこちら