非常勤ファシリテーターのタカ(旧名:たこやき)(波多野貴史)は、関西在住のファシリテーター。アメリカでファシリテーター修行をしたタカが大切にしていることとは。
PA(プロジェクトアドベンチャー)との出会い
20歳のときにカナダのダイナミックな自然を味わった後、24歳のとき、アスレチックトレーナーになりたいという夢を持って、マサチューセッツ州ビバリーにある大学に留学しました。大学のオリエンテーションや心理学の授業、サッカー部のトレーニングなどで、PAプログラムを受ける機会がありました。
まだ英語が拙い頃でしたが、活動を通して、知らない間に名前を覚えたり、肩を組んだりしていることに感動しました。それがPAだったんです。その後、近くにあるビバリーYMCAにアドベンチャープログラムを行う部門があることを知り、勉強をさせてもらいたくて門を叩きました。
大学生の4年間、いろいろなファシリテーターから刺激を受けました。毎日プログラムを見学させてもらったり、質問をさせてもらったりしていましたが、いつも新鮮で、楽しかったです。そのうち実際に現場に立たせてもらうようになり、尊敬するファシリテーター達とのOJTや振り返りからの学びを通して、感動する日々が続きました。その原点に対して常に感謝しています。
一番のトライ
僕はいま、一番トライしているかもしれません。フルバリュー(お互いを最大限に尊重する)な社会をつくるために、いま、自分の人生をかけて、お先真っ暗な不安な中で一生懸命やっています。
組織に所属して仕事をしていたときは、そんなに真剣にならなくてもお給料がもらえました。でもフリーランスとして仕事を始めて逃げ場がなくなりました。
自分ができることをやりながら、手の届く範囲ですけれど、フルバリューの価値をもった人たちと一緒に育って、切磋琢磨することで、ゆくゆくはその先にいる人たちのためになることにトライしていきたいです。
いま、本当に楽しいです。純粋に、無邪気に自分のミッションを持って、目の前の人のために真剣にやっているので、めちゃくちゃ楽しいです、青春してます!。僕のミッションは、だいそれたことかもしれないけれど、地球平和です。それは人間だけのための平和ではありません。一人ひとりが持つデコボコが素敵だということ、その個と個が集まったコミュニティがフルバリューの価値を持って、そういうコミュニティを広げていくことが地球平和につながっていく、ということを信じてやっています。
みんな素敵やで
日々の生活の中で見えないちからをもっと信じたいです。見えないちからを信じるというのは、その人が持っている本当の潜在能力を信じたり、僕自身が心に抱いている相手に対する思いやりが、言葉を発さなくてもちゃんと通じているということを信じることです。そういうところのセンスを磨いていきたいと思います。
僕は大学生に接することが多いのですが、過剰なくらい周りのことを気にし過ぎていたり、過剰なくらい自分を卑下している人が多いです。自分の中のデコボコの姿をもっともっと大切にして欲しいと思います。
ひとりの人間が命を持って生まれて、その人には素敵なデコボコがあるのに、そのデコボコを素敵と言ってくれる大人が小さい頃にいなかったのでしょうね。デコボコの「ボコ」の部分をいじめるような社会を変えていきたいです。
僕の人懐っこさや無邪気さを、人によっては、僕のデコと見る人もいるし、ボコと見る人もいます。でもそれは僕にとっての大事な一部なので、それをボコ(欠点)と見ないで欲しいなと思いますね。
表現としては「あなたのデコボコ素敵やで」と言いたいんです。PAのプログラムをやるときも、直接そういうことを言わなくても、出会った人に対しては、一人ひとりのデコボコが素敵に見えるし、いつもウェルカムです。多様な人たちと同じ空間にいることにいつも感謝を持っています。
キーワードは自尊心です。デコボコを大事にして欲しい。自分という存在を本当に愛おしく、大切に思って欲しい。それはPAの「フルバリュー」にもつながります。
僕はカナダやアメリカにいたときに、たくさん差別も受けましたが、それ以上に周りの器の大きな人たちの存在で、こんな自分でいいんだと思えたときがありました。だからこんなこと言ってもいいのかなということをちょっと言ってみたりできました。
相手がものすごい大きな器で、僕の持っている全てをちゃんと受け入れてくれたとき、「こういう自分を大事にしていいんだ」と感じました。その人達の反応によって、自分を許せるようになり、それはとても大きな経験でした。だから私はいまでもそういう大きな器の人間を目指し続けています。
次世代につないでいく
いま、いろいろな人から仕事を依頼していただいてファシリテーターをしていますが、ひとつでもいいから、自分がクライアントとコラボしてつくりあげていくことにチャレンジしていきたいなと思っています。2019年からは仕事もプライベートもゼロから創り上げるDIYの年だと実感していますし、そういうご縁と巡り合うので自然とそういうステージに移ってきています。
次世代の素敵なファシリテーターをもっともっと育てるために自分のちからを使いたいというのも2019年からのチャレンジです。僕に興味を持ってくれたり、チームビルディングやファシリテーションを学びたい人には、「オレの原点はPAだから、PAJのワークショップに行ってみて」と言っています。
まず参加者として参加して、心動くあの感動を得て、それを一生忘れずにファシリテーターとしてやって欲しいと思います。そして一緒に切磋琢磨しながら「フルバリュー」と「ありがとう」で溢れた社会を地球を目指したいです!
(20190123)
PAストーリーズTOPへ戻る