入学早々、名前も知らない同級生と2日間のPAプログラム。そこでどんなことを感じたのでしょうか? 1年生4人にまずはPAの体験についてききました。

てんし:初めて会った人がほとんどでしたが、いろいろな活動をして仲良くなりました!PAが終わったあとも、一緒にウェイトトレーニングや食事に行ったりしています。


みゆう:1日目で名前を覚えてグループの人を知ったうえで、2日目にロープスコースへ行ったので、グループで協力できたなと思います。
どの活動もひとつのものにむかって、全員でアドバイスをしながら取り組んで仲が深まりました!


bazz:PAはコミュニケーション、友達ができる活動だと思います。協力してやることが多かったので、いろいろ話し合ったりして、コミュニケーションがとれました!


まい:仲間を知る貴重な体験でした。コロナウィルス感染拡大の影響で対面授業が少ない中で、仲間と何かするという体験を通して、いろいろな人のことを知ることができてよかったです!関わりが持てました。


自分たちで目標を決める経験

プログラムでは、お互いが知り合い、安心できる場をつくりながら、各チームがそれぞれの活動に挑戦します。

てんしのチームは2日目、ずっとニトロ(ロープを使ってA地点からB地点へとみんなで移動する活動)をやっていました。他のチームがさまざまな活動に挑戦する中、なぜ同じ活動をしていたのでしょう?

てんし:
僕のチームは他の活動に進まないで、何度も目標設定を変えてずっとやっていました。結果的にこの活動が一番、協力できました。

誰かに「ここまでやれ」と決められるのではなくて、自分たちで目標を決めてやっていたので、みんなそこに向かってやれるだけの力を出していたんじゃないかと思います。だからすごく達成感があるとみんなで話していました。

目標設定は、◯人乗る、時間以内に◯人などを決めて、まずはちっちゃいことからクリアしていき、達成できたらもう少し難しい目標を決めて、何回もやりました。

最後はすごく厳しい目標にしましたが、やるにつれて要領を得てきました。どうすればできるかということがみんなの中でしっかりわかってきていました。最後にできたときは、わー!と盛り上がりました!

みゆうのチームではフラフープを使って目標設定をしました。みんなで手をつないで輪になり、フラフープをくぐりながら一周させていく活動です。

みゆう:
目標タイムを決めてやっていましたが、途中なかなかうまくいかなくて…。みんなの息を合わせて集中しないとクリアできない目標で、何回もトライしました。大変でしたが、みんなが「目標をクリアするぞ!」と思っているチームでした。

ファシリテーターから「自分たちでどこまでいきたい?」「どんな活動にしたい?」と訊かれて、たくさん話し合いもしました。

まい:
私のチームは2日目の最後に「サイクルタイム」(大きなパズルをチームで組み合わせてタイムを測る)をやりました。

最初は設定した目標タイムが高すぎないかと思いましたが、やっていくうちに誰がどの板を持つかなど、役割をどんどん決めていって、動きにも慣れていって、達成できました!私は最初の頃は全体が見えていなかったけれど、やってみる中でだんだん見えてきました。

よいところを可視化する

PAプログラムでは、体験していること、起きていることを自分ごとにしていくために、「ビーイング」(グループで大事にしたいことを模造紙などに書いていくもの)を用いることがあります。

てんし:
活動を終えるごとに模造紙に「できたこと、よかったこと」を書きました。一人ひとりの意見が全然違いました。そこで本当に人っていろいろな考え方を持っているんだなと思いました。一人ひとり違うから、対応も一人ひとり変えないといけないんだなと。

僕はラグビーをやっています。ラグビーにはそれぞれプレースタイルがあって、体の大きい人は当たるのが強かったり、細い人は走るのが速かったりします。そういう一人ひとりの個性がチームの中で大事にされるのは大切だと思いました。

bazz:
模造紙によかったことを書き出したとき、僕が声をかけたことを書いてくれた人がいて嬉しかったです。チームで何かをするとき、声かけはちからになるのだと改めて思いました。

スポーツでもPAでもコミュニケーションが大切です。よいコミュニケーションのためには、恥ずかしがらずに自分から声をかけるのが大事だと思うので、自分から積極的に話しかけるようにしていました。

みゆう:
私たちのチームでは、出てきたよいところの中から次に生かせそうなことを選んで、次の活動に持っていく感じでやっていました。いいことを書くことによってみんなポジティブにできたと思います。

それぞれのチームでそれぞれの体験や学びがありました。これからの4年間のベースとなる人間関係づくり、そして目標に向かう姿勢などが学べた時間だったようです。

そしてその体験の場を提供した先生方はどのような意図を持っているのでしょうか。後編に続きます

※画像の一部は昨年度のものを使用しています。

(20210520)