すい(木下真穂、PANZAてんしばイーナ)は、AP(アドベンチャープログラミング)講習会に参加してきました。「APの5日間は、頭と体をフル回転という感じで、むちゃくちゃ疲れました(笑)!」というすいです。
自分にとってのチャレンジ
私はAP3日目までただ楽しんでいただけでしたが、3日目にメンバーのひとりが、「自分は人に頼ることにハードルを感じるから、目をつぶって相手に任せるチャレンジをする」と言ったんです。それをきいて「私にとってのチャレンジはなんだろう?」と考える機会になりました。
4日目のハイエレメントをする機会に、「私がはしごを登り始めたら一切声をかけないで」とメンバーに伝えました。私は人にどう思われているかを結構気にするタイプなので、声をかけないでもらうというチャレンジを選びました。
私はもともと高さに対する怖さはありませんが、みんなの声がきこえないことで不安になりました。慣れていないエレメントなのも不安で…。いつもとは違う状態、気持ちになりました。
次にクライミングタワーをしました。ここでも「何も声をかけないで」と言いましたが、さらに「自分から助けを求めたら教えてください」を加えました。ゴールまで行けるかなと思っていましたが、途中で止まってしまい、助けを求めて進み方を教えてもらいました。でも自分の体力との兼ね合いもあって、最後はホールドから手を放してしまって落ちちゃったんです。
私が諦めようとしていたところ、下から「それでいいのー?」「もう一回そこからチャレンジして登ってみたら?」と言われて…。そしてもう一回登り始めて、声かけてもらいながら到達することができたんです。
あんまり自分の弱い所をみせたくないので、ゴールできなかったんだと思われるのがすごい怖いなと思っていましたが、最後にこうやって人の助けを借りつつ到達できたことに意味があるんだと思えて、感動してうるっときました。
考えるを考える
APではひとつのエレメントをするにも1時間、1時間半かけます。誰からやるかという順番決めにも時間をかけてやっていて…。
いままで物事の根拠についていままであまり考えたことがありませんでしたが、APでは、「その人が一番最初に行くのはなぜか」「あの人が最後に行くのはなぜか」ということをみんなで考えました。
行くも行かないもその人が決めたらいいし、行けるタイミングがあったら行ったらいい。そういうチャレンジバイチョイスをいままで思っていたよりも深く体で実感できたかなと思いました。チャレンジバイチョイスという言葉は知っていましたが、APに行って、はじめてつながった感じがしました。
5日目に「スパイダーズウェブ」をしました。紐(クモの糸)に当たらないようにこちら側から向こう側へみんなが通過していく活動で、私が運ばれるときに3回、紐に当たってしまったんです。
前日にやったクライミングタワーは自分の体力との勝負でしたが、クモの巣では私は何もできず、みんなを信じることしかできませんでした。
自分のことなのに、自分ではどうにもできないということにウズウズしましたが、それまでの時間の中でみんなのことを信じて大丈夫という気持ちがあったので任せました。人に委ねることもときには必要なのだなと思えるようになりました。
これは最終日に思ったことなんですけど、人って一番いいなと思えるし、一番怖いなと思いました。人の言葉ひとつでがんばろうと思えるし、人の言葉ひとつで不安になったり恐怖になったりするということを実感できる日々でした。
自分らしさをもっと出す
仕事をしていると、「これをこのタイミングで言っていいのだろうか」と周りに気をつかうことが結構ありました。
APの3日目くらいに自己開示して、自分はこういう人だと知ってもらったら、「この発言をしてもみんなはきっと私のことをがっかりしないだろうな」と思えるようになり、居心地がよくなりました。
弱みを喋るのは誰でも怖いし、恥ずかしいです。てんしばでももっと自分のことを知ってもらいたいです。てんしばのメンバーならきっと「新しい一面がみれた」と思ってくれると思います。
そして周りの人の弱い部分も知りたいですし、私に何かできることがあるなら一緒にやりたいです。
この一年は、「自分でがんばらないと!」が強すぎて、周りの人になかなか相談できなくて、自分で自分の首を絞めていたなと思います。
APに行って、弱い部分をみせてもいいんだということを学んだので、これからはもっと頼っていきたいと思います。
私はおっちょこちょいなことをするんですけど、「もう何を見られてもいいや!」と職場でもちょっと思えるようになりました。変に固くならずに、やるときはやる、ゆるくしていいときはゆるくする、ということが少しできるようになりました。
これから
社会人1年目は、根拠をつけて話すことを意識するようになりました。学生のときは目の前にあるものを取る感じでしたが、この一年は、「何に使うのか?」「なぜそれを取るのか?」を考えるのが大事なんだということを学びました。
私は考えるのが苦手で体を動かしているのが好きです。いままでは「とにかくやる」でしたが、「何のためにするのか」を考えて言葉にするという思考ができるようになりました。考えようという気持ちができたので、もっと考えて行動できるようになりたいです。
APで学んだことをPANZAでどう生かすか
イベントを考えるときに、去年だったら、お絵かきイベントをしたり、夏だから夏祭りをしました。でもそういうは他の施設でもできることです。
PAJがつくっているPANZAだからこそできることを考えていきたいです。PANZAスタッフがファシリテーターのような役割を担って、ゲストが自分たちで頭を使ってチャレンジできるようなイベントなどもしていきたいです。
「ソラルン!」でボールを落とさないようにみんなで運んだりアクティビティをしたりすると面白いかなと思っています。遊びながら考えられるようなことを取り入れられるようにできたらいいなと思います。
(20210603)