後編では、PAファシリテーションセミナー ベーシックコースを主催したヒロシ(加藤央)に、セミナーに込めた願いや、受講者の成長を見守る中で感じたことを伺いました。
ヒロシが大切にしているのは、ファシリテーターとしてのスキル以上に「どのように自分を振り返り、成長するか」ということ。受講者が自分自身で気づきを得るための場をどう作り上げたのか、その背景と願いに迫ります。ファシリテーターとしての学びを深めたい方には必見の内容です。

インタビューを受けてくれた方

プロフィール:Yo(光川鷹さん)
光川鷹さんは、玉川大学の学生時代にTAPインターンとして活動後、玉川大学大学院教育学研究科を修了し、玉川大学TAPセンターへ入職(現在3年目)。玉川大学TAPセンターのスタッフとして、アドベンチャープログラムを通じて園児、児童、生徒、学生、そして企業研修として社会人への成長を支援しています。
※TAPセンターは、Tamagawa Adventure Programの略称で、アドベンチャープログラムを通じて玉川学園の幼稚園児から大学生までの一貫教育の中で成長を促す場です。

プロフィール:ヒロシ(加藤央)
加藤は、プロジェクトアドベンチャージャパン(PAJ)のスタッフとして、ファシリテーターの育成に携わっています。受講者が自ら気づき、成長できる場を提供することを重視しており、今回のセミナーでは、その願いを込めたサポートを行いました。

写真:「Yo!!」を呼ぶ際のハンドサインをする光川さん(左)と加藤(右)

Q:今回のセミナーを主催された背景には、どんな願いがあったのでしょうか?

ヒロシ: このセミナーには、ファシリテーターが自分自身の現在地を確認することで、PAファシリテーターとしてどう成長していくかを自ら描いてほしいという願いがありました。日本にPA(プログラムアドベンチャー)が入ってきて30年が経ち、提供者もプログラムの数も増えましたが、PAファシリテーターとしての自身の在り方を見つめ直す機会が必要なのではないかと感じていたんです。単にスキルを教えるだけでなく、自分自身が何をどう学び、どのように学習対象者に関わるかを考える場を作りたかったんです。

Q:具体的には、どのようにして受講者に成長を促す場を提供していたのですか?

ヒロシ: 受講者が自ら気づきを得られるように、対話やワーク、ロールプレイの時間を意識的に多く取りました。対話の中で、受講者自身が疑問を持ち、考えるプロセスを大切にしています。答えを教えるのではなく、問いを投げかけ、その中で自分自身のやり方を振り返り、成長のヒントを見つけてもらう。それが、私の願いでもあります。

Q:受講者として、ヒロシのサポートをどのように感じましたか?

Yo: 一方的に教えられるのではなく、常に自分で考える時間があったのが良かったです。ヒロシからの「どう思う?」という問いかけに対して、最初は戸惑いましたが、それが自分の考えを深めるきっかけになりました。結局、自分自身で見つけた答えこそが、ファシリテーターとして成長するための本質なんだなと気づかされました。

写真:PAファシリテーションセミナーの振り返りを語り合う光川さん(左)と加藤(右)。お互いの視点を深める対話が続く。

Q:今後このセミナーをどのように発展させていきたいと考えていますか?

ヒロシ: このセミナーを継続的に提供し、ファシリテーターの成長を支える場として発展させていきたいです。受講者同士が学び合い、自分のファシリテーションを振り返る中で、新たな気づきを得る場にしていきたいですね。さらに、PAの枠にとどまらず、さまざまな分野のファシリテーターにも役立つ内容を取り入れて、より多くの方にこの学びを広げていきたいと考えています。

Q:最後に、これから参加を検討している方にメッセージをお願いします。

Yo: 自分のファシリテーションを振り返りたい方には、ぜひ参加してほしいです。普段気づかないことが見えてきて、自分の成長のヒントがたくさん得られると思います。僕自身、大きな変化を実感しているので、迷っている方にはぜひ挑戦してみてほしいです。

ヒロシ: このセミナーは、答えを教える場ではなく、成長のきっかけを提供する場です。自分のファシリテーションを見つめ直し、新しい視点を得たい方にぜひ参加していただきたいです。皆さんとの出会いを楽しみにしています。

前編はこちら

(20241001)