人と人がつながり、新たな可能性が広がる場所

プロジェクトアドベンチャー(PA)は、安心してつながれる環境を提供し、一人ひとりが持っている力を発揮できる場を提供します。挑戦やふりかえりを通じて、主体性、協働性、思考力など、人としての可能性を引き出すプログラムです。

PAが大切にする3つの要素

  1. フルバリューコントラクト
    「お互いを尊重し、安心できる環境を共につくる」ためのルールを全員で共有します。これにより、自分の意思で主体的に活動に参加できる土台が整います。
    例: 「他人の意見を否定しない」「思いやりを持つ」といったルールを全員で話し合い、合意します。
  2. チャレンジバイチョイス
    活動への挑戦を自分で選ぶ考え方です。強制ではなく、自己選択により一歩踏み出すことで、達成感や自己効力感を育みます。
    例: 高所アクティビティでは、「どこまで挑戦するか」は参加者自身が決めます。
  3. 体験学習サイクル
    活動を振り返り、「何が起きたのか」「どう感じたのか」「次にどう活かすか」を考えるプロセスです。これにより、体験が深い学びへとつながります。

PAが提供する学びの環境

PAプログラムは、学び手が主体的に学び、成長するための環境を大切にします。

  1. 安心して学べる環境を整える
    学び手が安心して過ごし、自分の考えや気持ちを自然に表現できる場をつくります。この「コンフォートゾーン」が、学びの土台となります。
  2. アドベンチャーを通した学びの機会
    アドベンチャーとは、「怖さや不安を感じることに向き合い、自ら一歩踏み出すこと」です。この「ストレッチゾーン」で挑戦する中で、新しい気づきを得ます。うまくいく場合もあれば、できないこともありますが、その過程で感じたことや発見したことが、深い学びにつながります。
  3. 学びをふりかえり、深める
    活動を振り返り、「何が起きたのか」「どう感じたのか」を共有します。このプロセスを通じて、学びを整理し、学校生活や日常に活かせる力を身につけます。

育む力

PAプログラムは、活動を通して次のような力を育むことを目指しています。

  • 主体性:自分で考え、自分で動き出す力。状況を観察しながら、自ら行動を起こし、挑戦する意欲を育みます。
  • 協働性:他者と協力しながら、共に取り組む力。多様な考えや意見を尊重し、お互いを活かし合いながら物事を進める力を育みます。
  • 思考力・判断力・表現力:物事を多面的に考え、適切に判断し、自分の考えを行動や言葉で表現する力。ふりかえりを通じて、自分の視点を深めていきます。
  • 感情のコントロール:自分の感情を理解し、受け入れる力。挑戦や成功、失敗を通じて、感情を整理し、適切に表現する方法を身につけます。
  • 人間関係を築く力:他者を尊重し、良好な関係を築く力。支え合いやコミュニケーションを通じて、信頼関係を育みます。

PAプログラムでは、これらの力を体験やふりかえりを通じて自然に引き出します。教え込むのではなく、活動の中で気づきと成長を促すことを大切にしています。

PAプログラムの活動について

ロープスコースを使った体験活動

PAプログラムでは、ロープスコースという専用施設を活用し、グループでの課題解決や個人でのチャレンジを通じた学びを提供します。

ローエレメント(低い位置でのコース)

  • 特徴: 安全器具を必要とせず、身体的負荷が少ない設計。
  • 活動内容: グループでの課題解決が中心。お互いに身体を支え合い、コミュニケーションを取りながら協力して取り組む活動です。

ハイエレメント(高い位置でのコース)

  • 特徴: 高さ6~10mの設備で、安全器具を装着して挑戦。身体的負荷が大きめ。
  • ポイント: 高所での恐怖や不安に向き合い、自分自身の挑戦や葛藤を通じて気づきや成長を得る活動です。

その他の体験活動

PAプログラムでは、ロープスコース以外にも、さまざまな体験活動を提供しています。
体育館や研修室などの屋内施設では、多様なアイテムや道具を使い、目的に応じた活動が可能です。これらの活動を通じて、チームビルディングや課題解決能力を引き出します。

PAの実践で目指すこと

PAプログラムは、学校や地域、スポーツチーム、企業など、さまざまな現場で柔軟に活用できます。活動を通じて、一人ひとりが自分の価値に気づき、それを活かす力を育むことを目指しています。

「人とつながることで、新しい可能性が広がる」――PAはその第一歩をサポートします。